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4月8日[その日の暦]

 
   オキナグサ (キンポウゲ科) Pulsatilla cernua

日本にはオキナグサの仲間は2種自生している。しかし,そのうち1種は高山性のもので分布の限られている稀産種だ。全国的に見られるのはオキナグサ1種ということになる。しかし,このオキナグサも最近では減少が著しい種で,自生のものを見るのはかなり難しいものになってきた。
ロシアの沿海州では数種類のオキナグサを簡単に見ることができる。しかも,個体数も多い。そのなかでもオキナグサとヒロハオキナグサは混生していれば雑種群落を作っていることが多く,さまざまな型の中間型が見られる。
江戸時代にはオキナグサの栽培が流行したことがあり,さまざまな園芸品種も作られたという記録がある。それを描いた図を見て,はたと気がついた。
そのうちのあるものは,ヒロハオキナグサによく似た花をしているのである。ヒロハオキナグサは現在の日本には分布していないが,寒冷で乾燥した気候だった最終氷期頃には,日本列島にも分布していた可能性は高い。そうなれば現在の沿海州と同じように雑種群落が存在したことも充分考えられるのである。
現在日本に生えているオキナグサの中にも,その雑種群落の血を受け継ぐものがあってもおかしくない。栽培して選別すれば,ヒロハオキナグサによく似た花をつけるものが現われるのもそのためではないだろうか。
むろん,これは推測の域を出ないが,今後DNAレベルの研究が進めば,日本列島のオキナグサがどういう道筋をたどって分布を広げてきたか,解明される日が来るかもしれない。
そのためには,現在自生している群落をいかに維持するかが,まず重要な課題である。

【見わけ方】
日本にあるもう1種のオキナグサは,ツクモグサ。高山に生える種だが,自生する山は限られている。

【ひとくちメモ】
オキナグサは花が終わると果実の冠毛が老人の白髪のように見えるので翁草の名がある。
2003年4月12日 熊本県阿蘇郡
キャノンEOS-1Ds  シグマ24-70mmF2.8 f5.66 絞り優先オート(+ 0.5)  1/ 357秒 ISO100 AWB sRGB

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