サンショウソウの仲間

Group Pellionia

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サンショウソウ属は日本に6-7種あるが,すべて関東以西に分布しそのうちいくつかは南九州特産種である。近年認識されたヒュウガサンショウソウという種もある。多くの種は不完全ながら雌雄異株の傾向があり,また,完全に雌雄異株の種もある。雌花をつける個体が多く,雄花をつける個体は少ない。ヒュウガサンショウソウは雄株が見つかっていない。葉形のほか,茎の毛の状態,花被片の有毛状態,葉縁の反りあがり具合などが重要なポイントになる。既成の図鑑類ではなかなかこの属の詳しい解説がないが,「日本新産の2植物:ヒュウガサンショウソウ・タカナベイ」(「宮崎県総合博物館研究紀要、第22輯:61-81」 南谷忠志2001)が参考になる。本サイトの記載もこの文献によるところが大きい。


サンショウソウ
Pellionia minima

オオサンショウソウ
Pellionia radicans

キミズ
Pellionia scabra

ナガバサンショウソウ
Pellionia yosiei

アラゲサンショウソウ
Pellionia brevifolia

ヒュウガサンショウソウ
Pellionia hyugaensis


葉形

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葉形

卵状楕円形で先は鈍形。
卵状楕円形で先がとがる。
披針形。
披針形で斑がある。
卵状楕円形で斑がある。
卵状楕円形で光沢が強い。

雌花序

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雌花序

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花被片は無毛。
花被片は無毛。
花被片は微細な毛状突起がある。
花被片は有毛。
花被片は有毛。
花被片は有毛。


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微細な毛が密生する。
ほとんど無毛。
短い毛がある。
微細な毛状突起がある。
肉眼でもはっきり見える開出毛がある。
肉眼でもはっきり見える屈毛がある。

葉縁

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葉縁

鋸歯先で反りあがる。
平坦。
平坦。
鋸歯先で反りあがる。
平坦。
平坦。

同定のポイント
最も普通に見られる種の一つ。北東は関東までと分布も広い。オオサンショウソウより小型で葉先がとがらない。また茎に微細な毛が密生し,葉縁が鋸歯の先で反りあがるのもオオサンショウソウとのちがい。雌雄異株。
近畿以西に分布するが九州ではごく普通に見られる。無毛の茎がほかのサンショウソウ属とちがうところ。雌雄異株,または同種。
披針形の葉をもつものは本種とナガバサンショウソウしかないが,本種の葉は斑がないので迷うことはない。基部が木質化し,植物体全体が低木状に立ち上がるのもほかの種にはない特徴。キミズモドキと呼ばれるものがあり,オオサンショウソウとの中間的な形態を示すという。関東以西に分布。
宮崎県と長崎県対馬に稀に見られるめずらしい種。斑の入った披針形の葉がほかの種にはない特徴。
宮崎県と鹿児島県に知られるめずらしい種。斑の入った卵状楕円形の葉と,肉眼でも見える茎の開出毛がポイント。
宮崎県で最近認識された。アラゲサンショウソウに似ているが,葉に斑がなく茎の毛は屈毛。
同定のポイント

サンショウソウ
Pellionia minima

オオサンショウソウ
Pellionia radicans

キミズ
Pellionia scabra

ナガバサンショウソウ
Pellionia yosiei

アラゲサンショウソウ
Pellionia brevifolia

ヒュウガサンショウソウ
Pellionia hyugaensis


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