笑顔で写真を撮るために

ビタミンC写真術

 

「ハイ!チーズ」では一方通行

もっとも古典的な シャッターキュー。

アメリカで使われていたものを

1960年代に雪印乳業がテレビCMに使って,

その後広まったといわれています。

わかりやすくてよいのですが

撮る側から撮られる側への一方通行。

少なくともプロのカメラマンとしては

芸がなさすぎですね。

 

一歩進んで「1+1わぁ〜」

2000年ごろから一般的になってきたシャッターキュー。

質問形式になっている点では

「ハイ,チーズ」より一歩進んでいますが

ちょっとマンネリ化してるという感じでしょうか。

 

「体にいいのはビタミン...」

作者,いがりまさしのオリジナルシャッターキュー。

当然「...しぃぃぃ〜!」と答えさせるのですが

「...びぃぃぃ〜!」でも「...でぃぃぃ〜!」でも

口の形をほほえみのようにするという

目的は達成です。

「びいじゅうろくぅぅぅ」とかいうへそまがりが

変な顔で写るのは自業自得ですからほおっておきましょう。

 

オリジナルシャッターキュー

このパターンは,シーンに合わせていくらでもオリジナルが作れます。

「元気ハツラツ,オロナミン...」「...しぃぃぃ〜!」

2008年10月7日に奈良東大寺で横浜のカメラマンが

「オロナミン」「しぃぃ」と言わせているのにヒントを得ました。

「ファイト一発,リポビタン...」「「...でぃぃぃ〜!」

オロナミンCのあとにやると効果的。

「奈良公園のシカは,かわ...」「...いぃぃぃ〜!」

「今日はとっても天気が...」「...いぃぃぃ〜!」

「清水の舞台は景色が...」「...いぃぃぃ〜!」

「二条城はとってもうつく...」「...しぃぃぃ〜!」

最後が「...ぃぃぃ」となる言葉ならなんでも使えます。

要するに日本語の形容詞ならすべてOK.

 

ちょっと上級オリジナルキュー

「○○先生は。やさ...」「...しぃぃぃ〜!」

その先生と一緒に写真を撮る時

「...しくないぃぃぃ〜!」とか

「...わるぃぃぃ〜!」とかいうへそ曲がりもいますが

一応目的は達せられます。

「...しぃぃぃ〜!」の声が小さくなったりしたら

突っ込みを入れて笑いをとりましょう。

 

「あなたの目の前にいるカメラマンは,カッコ...」「...いぃぃぃ〜!」

ぬけぬけというのがコツ。

上と同じように,「...いぃぃぃ〜!」が小さかったりしたら

「あ,口ごもりましたね」と突っ込んで笑いをとってからシャッター。

 

「その美味しそうなお菓子をカメラマンに少しわけてあげても...」「...いぃぃぃ〜!」

「修学旅行が終わってちょっとさび...」「...しぃぃぃ〜!」

実際に修学旅行最後の電車の中で小6の女子がヒントをくれたものです。

 

組み合わせ例

1枚だけのシャッターなら

「体にいいのはビタミン...」あたりが無難です。

これならまず老若男女問わず「...しぃぃぃ〜!」

と返ってくるでしょう。

2枚目のシャッターは

「清水の舞台は景色が...」「...いぃぃぃ〜!」

のようなその場のシーンを生かしたものが受けるでしょう。

3枚目あたりで撮られる側も慣れてきたところで

「あなたの目の前にいるカメラマンは,カッコ...」「...いぃぃぃ〜!」

をやると受けます。

デジカメ時代なので

なるべく同じシーンで

2-3枚以上シャッターを切るようにしましょう。

残す写真のためだけでなく

コミュニケーションも深まります。

「清水の舞台は景色が...」「...いぃぃぃ〜!」

「景色が...」「...いぃぃぃ〜!」

というように

同じネタで2度シャッターを切るのも

リズムができて効果的です。

 

フォトコミニュケーション

前述の10月7日にこのオジリナルキューを使い始めて

翌日の10月8日に

清水寺で試してみました。

舞台を見渡せる奥の院をうろうろしていれば

ひっきりなしにシャッターを押してほしいと頼まれます。

「...いぃぃぃ〜!」とか「...しぃぃぃ〜!」とか

大きな声で返ってくると

被写体となる人だけでなく

周囲からも笑い声が起きます。

 

タクシー分散で運転手さんに連れられた子供達には

「○○○タクシーの運転手さんは感じが...」「「...いぃぃぃ〜!」

とやると,運転手さんもおべんちゃらとわかっていても笑顔です。

 

写真に笑顔で写ってもらおうと始めたオリジナルシャッターキューですが

いつの間にか笑顔が笑顔を呼び

撮る側も撮られる側も,

そして周囲にいる人たちも

楽しい気分になっていました。

 

カメラは写真を撮る道具だと思っていましたが

ひょっとすると心を通わせる道具なのかもしれません。

 

あなたも,今度カメラを持つときは

ビタミンC写真術を始めてみませんか。

 

いがりまさしプロフィールへ

撮れたてドットコムへ