4-6 エゾノタチツボスミレ Viola acuminata

  背が高く、小さな花をチョコンとつける異色のスミレだ。アップにしすぎると、背の高い雰囲気が出せないし、全体を写そうとすると、花が小さすぎてさまにならない。カメラマン泣かせのスミレだが、こういう被写体こそ、うまくいくと存在感のある味わい深い写真になる。腕のふるいがいのあるスミレだともいえる。
 側弁の基部と柱頭に毛が生えるのが分類上の大きな特徴で、似た仲間は、ヨーロッパに多い。シベリアへ行った時にも、日本のタチツボスミレの仲間は全く生えてないのに、こちらの方は、いたる所で大きな葉を広げていた。


1995年6月1日 長野県松本市 ペンタックス645 SMCマクロ120ミリF4 f5.6 オート(+1/3) プロビア100