コンパスビッツ・パランティカ号納車からちょうど一年。納車直後、使い勝手を確かめるべく、内装に穴を開けたり、定員を変更する必要がある改造などを一切行わずに、仮の装備を作りつけた。→ここ。しかし、やはりその使い勝手の悪さはそうとうなもので、1年目の冬に新たな「車中泊キャビネット」の製作にとりかかることにした。
◆セカンドシートの撤去
もっとも問題になったのはセカンドシートを生かして車中泊装備をその上に作りつけたが、なんといっても使ってもいないシートが場所をとりすぎるため、収納力と生活スペースが圧迫されていること。
前車、前前車とも、セカンドシートを外して、そこに自作のキャビネットを作りつけた。
まず、車体に止めてあるボルトを回すが、いくら回しても空回りするだけで上がってこない。ビルダーのホワイトハウスの工場長に電話。車体にはバカ穴が開いているだけなので、一人が潜ってスパナでおさえ、もう一人が車内から回すしかないとのこと。家にごろごろしていた次男をつかまえて、なんなく外すことができた。
◆基礎構造
骨組みとなる基礎構造は、DCMカーマホームセンターの工作室を利用。前車までは近所に工作室のあるホームセンターがなかったので、木材のカットをやってもらい、ホームセンターの屋上の駐車場のすみで組み立てた。
なんといっても、工作室にはいろいろな工具がありはかどる。写真は、コーナークランプ。箱状のものを組み立てるときには、これがあると精度高く仕上がる。
◆仮の材料で車中泊試用
二日ほどかけて、基礎部分が完了。この時点で一度、車中泊に試用してみる。ちょうど、2泊で関東にセミナーで行くことになっていた。天板には、ウォルナット材を発注していたが、パイン集成材の廃材を使って仮の天板とスライドテーブルを作る。
出先のカインズで思いつき、スライドテーブルの裏側に、鬼目ナットを仕込み、脱着式の脚を作る。これで、中泊(ポップアップではなく車内で眠ること)するときに、このテーブル部分にかなりの体重がかかっても持ちこたえられることがわかった。
◆本材で仕上げ
外から見えるところには、ウォルナットの矧ぎ板をオイルフィニッシュして使うことにした。数年前、リコーダースタンドを作った時に、このウォルナットのオイルフィニッシュの魅力を知った。少々高いが、20年使うのだから納得のいく仕上げにしたい。府中家具のカット販売は、そのままでも使えそうな仕上げで送ってくれるが、240番でさっと磨けばオイル仕上げにかかれる。オイルはワトコオイルのナチュラルと、ワトコワックスでしあげた。食卓としても使うテーブルなので、安全な塗装がよい。ワトコオイルは亜麻仁油を主成分としているのでまず安心だ。今思えば食品用の亜麻仁油でもよかった。
かくして完成!
スライド式テーブル
これでかなりの面積のテーブルが出現。格段に使いやすくなった。左右にベアリング式のスライドレールを使ったが、これが動きが軽すぎてかえって使いにくい。適度に止まるようにそこに摩擦用のベニヤを装着(両面テープ)。
背面ミラーパネル
今回の新しいアイデア。背面に姿見とレンジフードを兼ねた難燃性パネルを装備。写真の展示に使うアルポリックというアルミ複合版を使った。片面が鏡として使える光沢のあるものだ。カッターで切ることもでき、比較的軽量なのがうれしいが、けっこう高い(7000円くらい)。
ライトウィング
メインキャビネット右手にデッドスペースができる。ここを有効に活用したいとかねがね思っていたが、メインキャビネットが形になって来れば、ここの仕様も決まる。
曲線の多いスペースで苦戦したが、段ボールで型紙を作って、工作室の卓上糸鋸で形を作る。うまく入るように、カーマの一番入り口に近い駐車場(健常者用)に車をとめ、少し切っては車で合わせるということを5回ほど繰り返し製作。パイン集成材にワトコオイルだが、意外にいい感じに仕上がった。
これでメインキャビネットは完成だが、まだまだ、ブックシェルフやレフトスタンド部など、直したいところ、作りたいところがいくらでもある。春までにどこまでできるだろうか。
木目調の板が素敵!取っ手もお洒落だし、様々な大きさの小引き出しが便利そうですし、その並び順が素晴らしいです。
オーダー家具みたいです。ミラーパネルもお洒落な先生の身だしなみ用にピッタリですね。
何でもプロ級、器用すぎます~!!!(^^)
そして、例にもれず、貧乏です^^;