ネコノメソウの仲間(基本編)

Group Chrysosplenium Basic

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本州中部に多い基本的なネコノメソウの仲間。萼裂片の開く角度(平開、斜開、直立)、雄しべの数、葯の色、茎葉のつき方(互生、対生)などが主なポイントになる。また、根生葉の有無、柄があるかどうかなども重要なポイント。入りきらなかったが、ムカゴネコノメ、チシマネコノメ、マルバネコノメなども地域によっては普通に見られる。


ヤマネコノメソウ
Chrysosplenium japonicum

ネコノメソウ
Chrysosplenium grayanum

イワボタン
Chrysosplenium macrostemon

ボタンネコノメソウ
Chrysosplenium kiotense

ヒダボタン
Chrysosplenium nagasei

ホクリクネコノメソウ
Chrysosplenium fauriei

コガネネコノメソウ
Chrysosplenium pilosum var. sphaerospermum

ハナネコノメ
Chrysosplenium album var. stamineum

タチネコノメソウ
Chrysosplenium tosaense


花序

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花序

花序同志はやや接してつく。花序の下の茎葉は卵形〜楕円形。
花序同志はやや接してつく。花序の下の茎葉は卵形〜楕円形。
花序同志はやや離れ気味につく。花序の下の茎葉は、長楕円形。
花序同志はやや離れ気味につく。花序の下の茎葉は、長楕円形。
花序同志はやや離れ気味につく。花序の下の茎葉は、長楕円形。
花序同志はやや離れ気味につく。花序の下の茎葉は、長楕円形。
葉が黄色を帯びることが少なく、萼裂片とはっきり色がちがう。
萼裂片が大きく目立つので、花らしく見える。
苞の葉身が円形に近く明確な柄がある。


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萼裂片
黄緑色。平開する。先はややとがる。
黄緑色〜黄色。直立する。先は鈍形。
緑色〜黄緑色で直立〜斜開する。先は鈍形。
赤紫褐色〜褐色で閉じ気味に直立する。先は鈍形。
淡黄色から赤紫褐色で閉じ気味に直立する。先は鈍形。
淡黄色から赤紫褐色(サンインネコノメ)で閉じ気味に直立する。先は鈍形。
大きくて鮮やかな黄色。先は方形で直立する。
白色で大きく、先がややとがる
萼裂片は緑色でよく開く。
萼裂片
雄しべ
普通8個。萼より短い。
4個。萼より短い。
普通8個。萼と同じかやや長い。
普通8個。萼より短い。
普通8個。萼と同長かやや短い。
普通8個。萼より明瞭に長い。
普通8個。萼より短い。
普通8個。萼より長い。
普通8個で短い。
雄しべ

黄色。
黄色。
黄色、または紅紫色(ヨゴレネコノメ、ニッコウネコノメ)
暗紅紫色、または黄色(キンシベボタンネコノメ)
赤色または黄色(ヒメヒダボタン)
暗紅紫色。
黄色。
赤色。
黄色。

茎葉

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茎葉

互生。
対生。
対生。
対生。
対生。
対生。
対生。
対生。
互生。

分布
北海道西南部から九州。山の半陰地。
北海道、本州。山の湿地や水田の周辺など。ヤマネコノメソウより、より湿ったところを好む。
本州(東北南部以西)〜九州。主に太平洋側。山の湿り気のある半陰地。
本州(長野県以西)主に内陸のやや雪の降る地域に分布する。
本州(長野県以西)。ボタンネコノメソウとホクリクネコノメソウの中間的なエリアに分布する。
本州の日本海側に分布する。
本州(関東以西)〜九州。主に太平洋側。落葉樹林の湿り気のある半陰地。
本州(福島県〜京都府)。山の湿り気のある半陰地。
中部以西の本州、四国、九州。太平洋寄りの山地。水の滴る岩場などに多い。
分布
同定のポイント
この属では最も分布が広く、個体数も多い。ネコノメソウに似ているが、葉が互生するのが大きな特徴。この特徴を持つものは、ツルネコノメソウなど数種があるだけ。
ヤマネコノメソウに似ているが、葉が対生するほか、雄しべが4個なのもいい特徴。多くの近縁種は普通8個。
変種も多く見分けはやっかいだが、花時の根生葉に柄があること、葉に灰褐色の不規則な斑紋が出ることも見分けのポイント。ヨゴレネコノメ、ニッコウネコノメなどの変種がある。
雄しべ雌しべが萼よりはるかに短いのが特徴。萼が淡黄色で雄しべの葯が黄色のものがキンシベボタンネコノメ。変種を含めて葉脈が明瞭な傾向があり、その点でヒダボタン種と識別できる。
雄しべ雌しべが萼と同長かやや短いのが特徴。雄しべの葯が黄色の変種がヒメヒダボタン。混生することもある。また、一見ボタンネコノメソウに似る、アカヒダボタンは雄しべ雌しべの長さから、本種の変種とされる。ボタンネコノメソウ種は葉脈が明瞭なことが多いが本種では不明瞭。
雄しべ雌しべともに、萼裂片から明確に飛び出す。萼の暗紅紫色になる品種がサンインネコノメで山陰地方に多いが中間型もある。
萼が黄色で大きく直立し、先端が方形なのがよい特徴。京都府にヤマシロネコノメ、東海地方にトウノウネコノメなどの近縁種があるが、雄しべが萼より長い点で見分けられる。また、九州にツクシネコノメ、四国にトゲミノツクシネコノメがあり一部は本種と混生するが、花期が1月近く早く、萼の色は淡黄緑色である点で見分けられる。
白い花を咲かせるネコノメソウは、本種と基本種のシロバナネコノメソウだけ。シロバナネコノメソウは花粉が白色(本種は黄色)で、岐阜県以西に分布する。本種に似て花の黄色のキバナハナネコノメ(東海地方)、雄しべが短く萼裂片の先が尖らないキイハナネコノメ、トツカワハナネコノメ(いずれも紀伊半島など)などの変種がある。
茎葉が互生するのが良い特徴。同じように互生するヤマネコノメソウよりずっと湿った環境を好む。よく似たツルネコノメソウは花期後半から走出枝を出し北の地方に分布が多い。
同定のポイント

ヤマネコノメソウ
Chrysosplenium japonicum

ネコノメソウ
Chrysosplenium grayanum

イワボタン
Chrysosplenium macrostemon

ボタンネコノメソウ
Chrysosplenium kiotense

ヒダボタン
Chrysosplenium nagasei

ホクリクネコノメソウ
Chrysosplenium fauriei

コガネネコノメソウ
Chrysosplenium pilosum var. sphaerospermum

ハナネコノメ
Chrysosplenium album var. stamineum

タチネコノメソウ
Chrysosplenium tosaense


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