日隆スミレ物語 |
Viola Story At Ri-Long |
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日隆スミレ物語 |
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もちろん、中国語はまったくわからない。この村では、日本語はおろか英語の通じる人にもほとんど出会っていない。 |
的だった。「このスミレを少しわけてくれないか」こう頼むと、快く差しだした。 |
通訳してもらえるのは助かる。 名前と住所を見せると、彼女は快く案内してくれた。「日隆工生所」林さんの住所はそこである。それがどんな施設であるか、どうして今まで考えることをしなかったのだろうか。「工生所」とは診療所のことだった。林徳清氏はこの村の医師であり、姉弟は、その父の仕事を手伝って、治療に使う薬の原料を採りにいった帰りに、私に出会ったのである。 翌々日、林さんは私をそのスミレの自生地へ案内してくれた。村を |
photo
and text by Masashi
Igari |
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