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 コハコベは,春の七草で有名な路傍の野草。その頃に咲く小さな星形の花はナデシコ科に多いが,その中でも最も普通に見られるものがこのコハコベだろう。雄しべの数が1-7個と少なく,茎が赤紫色を帯びることが多い。よく似たミドリハコベは,おしべの数が多く5-10個,茎は緑色で葉が大きい。最も確実な識別点は種子の突起で,コハコベは鈍形だが,ミドリハコベは突起が鋭い。
 ウシハコベは,コハコベやミドリハコベの柱頭が3つに分かれるのに対して,5つに分かれるので識別できる。
 この仲間の観察にはルーペが欠かせないが,名前を調べるだけでなく,植物の細部をルーペで見るとその造形の妙に見せられることだろう。
 
 
      
 
   
 
             
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【漢字名】繁縷 
【別名】ハコベ 【花期】11 6月  【分布】日本全土  【草丈】足首以下 すね
 【環境】人里・田畑,河原・渓流,原野・草原,都市・市街地
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| コハコベ  花正面。柱頭は3つにわかれ雄しべは1-7個と少ない(愛知県豊橋市) | コハコベ  花側面((愛知県豊橋市)) | コハコベ  花柄((愛知県豊橋市)) | コハコベ  茎は普通多少なりとも赤紫色を帯びる((愛知県豊橋市)) | コハコベ  個体や位置によって緑色のこともある((愛知県豊橋市)) | コハコベ  小さな葉が対生する((愛知県豊橋市)) | コハコベ  葉表((愛知県豊橋市)) |  
        
           
          
| コハコベ  葉裏((愛知県豊橋市)) | コハコベ  種子の突起はあまり鋭くない(愛知県豊橋市) |  |  |  |  |  |  |