タムシバは,コブシによく似ているが,花のすぐ下に葉がないのが特徴。また,萼片は無毛。 また,生える環境や生え方に違いがあり,慣れてくると遠目で判断できるようになる。 コブシは,平地に多く,タムシバは山地に多い。農地の片隅に残されているような大木はコブシであることが多い。ただし,北海道のキタコブシは山地にも生える。 また,コブシは樹型が丸く円形になるが,タムシバは円錐形になる傾向が強い。 コブシは太平洋側や北日本に多く,タムシバは西日本や日本海側に多い傾向がある。
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【漢字名】田虫葉
【別名】ニオイコブシ,サトウシバ
【花期】4 5月 【分布】本州・四国・九州 【草丈】胸 背丈以上 【環境】山地・低山,森林・林縁
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フォトエッセイ(野の花365日のタムシバより) |
「コブシ」と呼ばれているのは,タムシバであることが多い。花の下につく葉を確かめればどちらか確定することができるが,遠目ではなかなか確信が持てない。 しかし,山の稜線に生え樹形が円錐形になるのはたいていタムシバである。また,写真のように多雪地で幹の基部を這わせているようなものもたいていタムシバだ。コブシは多くは沖積平野に生え樹形は半円形を描くことが多い。 タムシバの自生地は,日本海側や西日本に多い。年によって極端に花つきが違う樹木で,たいていはツツジなどと連動する。 印象に残っているのは,阪神大震災の翌春,まだ爪あとの生々しい神戸の六甲山を通りかかったときに,乱れ咲くようにして咲いていたことである。 六甲山麓には6年ほど住んだが,その間には見たことのないような花の咲き方だった。地震と関係があるかどうかはわからないが,その時の霜降りの六甲山は,妙に目に焼きついている。
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【見わけ方】 よく似たコブシとの完全な識別点は,花の下に葉がつかないこと。
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タムシバと同じ属の仲間(モクレン属) |
ホオノキ
コブシ
シデコブシ
タムシバと同じ科の仲間(モクレン科) | |
掲載種はありません。
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