マンサクは,春早く咲く落葉低 高木。和名の由来には,いくつかの説があるが,「まず咲く」がなまってマンサクになったという説もあるほど,花期が早い。早いところでは2月の初め頃もう花を見かけることもある。 花の色は,黄色でもレモンイエローというより,黄粉色。マンサク独特の,早春の花らしい淡い色調だ。 沢沿いの林に多い。
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【漢字名】満作
【花期】1 4月 【分布】本州(関東,中部,近畿,中国)・四国・九州 【草丈】胸 背丈以上 【環境】山地・低山,森林・林縁
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フォトエッセイ(野の花365日のマンサクより) |
ここ1-2年,全国各地からマンサクの花が咲かず枯れてしまうというニュースが続々と報道されている。なんらかの病気によるものらしいとは言われているが,原因は究明されていない。 マンサクはもともと病気などに強い樹種として知られているという。また,庭木や街路樹として生産されているわけでもないので,病原菌についても今まであまり研究されているわけでもない。林業関係の機関などでも,防除についてはまったくお手上げ状態のようだ。 まるで,流行初期のエイズかサーズのような状態だが,今まで人知れず土壌の中や原生林で暮らしていたウイルスや菌類が,グローバル化や地球温暖化によって,新しい寄主と環境を手に入れたのかもしれない。 春一番灰褐色の枯れ枝のなかに見つける黄色を,私たちはこの山野から失うかもしれない。それは,私たちの季節感の危機であるとともに,人類が直面している環境問題が,いかに複雑なものであるか,垣間見る事件でもある。
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【ひとくちメモ】 和名は「まず咲く」が訛ったものといわれている。
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【見わけ方】 マンサクは葉の先がとがるが,日本海側には葉先が円形かへこむ変種マルバマンサクがある。トキワマンサクは常緑樹で花は白っぽい。
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マンサクと同じ属の仲間(マンサク属) |
掲載種はありません。
マンサクと同じ科の仲間(マンサク科) | |
ミヤマトサミズキ
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