ヤマトグサは,小さな目立たない植物だが,ヤマトグサ科というほかに近縁の種があまりない特異な仲間。世界に1属4種ほどがあり,日本には本種1種のみが知られる。 落葉樹林の中などに生える多年草で,雄花と雌花があり,ひとつの個体に両方つく。風媒花で雄花の方がよく目立つ。雌花はごく小さい。 日本人が初めて独力で日本の雑誌に学名を発表した植物として有名。記載したのは大久保三郎と牧野富太郎。その時の学名はCynocrambe japonicumだが,現在ではTheligonum japonicumが通用している。 ちなみに、その前年、トガクシショウマの学名が伊藤篤太郎によって、発表されている。これが日本人の手で初めて学名が与えられた植物とされる。ただし、トガクシショウマの学名は、マキシモウィッチによって、一度、Podophyllum japonicum Ito ex Maxim.として発表されていたものを、伊藤が新属Ranzania japonica (T. Ito) T. Itoととして発表したもの。また、日本の雑誌ではなく、イギリスの雑誌に発表された。
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ヤマトグサ 2003年5月13日 静岡県富士宮市 alt.=1298m
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【漢字名】大和草
【花期】4 5月 【分布】本州(関東,中部,近畿,中国)・四国・九州 【草丈】足首以下 すね 【環境】山地・低山,森林・林縁
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ヤマトグサ 雄花正面。外花被片が反りかえり長い花糸の雄しべが垂れ下る(静岡県富士宮市) |
ヤマトグサ 雄花側面(静岡県富士宮市) |
ヤマトグサ 托葉(静岡県富士宮市) |
ヤマトグサ 茎には下向きの毛が生える(静岡県富士宮市) |
ヤマトグサ 上部の葉(静岡県富士宮市) |
ヤマトグサ 下部の葉(静岡県富士宮市) |
ヤマトグサ 葉表(静岡県富士宮市) |
ヤマトグサ 葉裏(静岡県富士宮市) |
ヤマトグサ 根元から側枝を出す(静岡県富士宮市) |
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