イワウチワは,山地の半陰地の岩場に生える多年草。 広義のイワウチワは3つの変種にわけられるが,本変種は北陸から近畿地方に分布するもので,葉の基部が円形 くさび形,時にわずかに心形になるもの。東北の太平洋側から関東地方に生えるコイワウチワ は,葉の基部が深く心形になり,葉の長さより幅が広い点で識別されている。 広義のイワウチワは3種の変種にわけるのが以前から変わらないが,Flora of Japan IIIa-1では従来の説に少し修正が加わり,すっきりした分類になっているので,本サイトもそれに従っている。 学名に変更はないが,各変種の認識に多少の修正がある。ともなってどの和名をあてるかに変更があるので注意が必要。 以下に簡略化した検索表を示す。 A:葉の基部は心形 /B:葉は大きく長さと幅がほぼ同じ・・・オオイワウチワ /B:葉は小さく長さより幅が広い・・・コイワウチワ A:葉の基部は円形 くさび形,時にわずかに心形・・・イワウチワ
【カレンダー・草木暦2025】 いがりまさし作品集
【植物観察アプリ・万太郎フィールドノート】 本格運用開始!
【げんのしょうこ花色リレー】 全国のゲンノショウコの花色を一緒に調べましょう!
【漢字名】岩団扇
【別名】トクワカソウ
【花期】4 5月 【分布】本州(関東,中部,近畿,中国) 【草丈】足首以下 足首 【環境】山地・低山,森林・林縁,岩場・礫地
イワウチワ 落葉樹林の下におもちゃ箱をぶちまけたように群生していた。花期が短くこのようないい状態に出会えることはなかなかない 1994年4月26日 福井県敦賀半島
イワウチワ 葉の基部がくさび形の典型的群落 1994年4月26日 福井県敦賀半島
フォトエッセイ(野の花365日のイワウチワより)
春の花の多くは,少し花期を逃すと傷んでしまって写真にならないが,このイワウチワ はその中でも最右翼といったところではないだろうか。咲いているところに出くわしても,よく見るとたいていは少し傷んでいてアップにするとそれが目立ってしまう。 雪国の落葉樹林に多いが,どちらかといえば尾根筋に生える植物で,岩っぽい稜線などでよく見かける。 葉は,越冬し光沢があり,この形が「うちわ」に似ているというのでこの名がある。
【見わけ方】 葉の基部が円形からくさび形になるものを変種トクワカソウとする説もあるが,最近の見解では,以下のように分類するのが有力になっている。 太平洋側に生え,小型で葉の長さよりも幅が広い。葉の基部は心形...コイワウチワ var. kantoensis 日本海側に生え,大型で葉の幅より長さの方が長い。葉の基部は心形...オオイワウチワ var.uniflora 主に西日本に生え,葉の基部は円形〜くさび形。時に浅い心形...イワウチワ var. orbicularis
このページへのダイレクトリンク歓迎です
メールアドレスを登録すると、全機能が使えるようになり、 撮れたてドットコムからさまざまな情報を受け取れます。【いますぐ登録】