オオバキスミレの仲間

Groupe Viola brevistipulata

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ここにあげた10種類のスミレは,いずれも広義のオオバキスミレに含まれる亜種,変種,品種に位置づけられている。茎葉が輪生するエゾキスミレのグループと,輪生しないオオバキスミレダイセンキスミレのグループに分けて考えると理解しやすい。ミヤマキスミレだけは例外で,オオバキスミレのグループの中で唯一茎葉が輪生する。また,それぞれの亜種,変種の間には,少なからず連続性があり,中間型が出てくる場合もある。


オオバキスミレ
Viola brevistipulata

ミヤマキスミレ
Viola brevistipulata var. acuminata

フギレオオバキスミレ
Viola brevistipulata var. laciniata

フチゲオオバキスミレ
Viola brevistipulata var. ciliata

ナエバキスミレ
Viola brevistipulata var. kishidai

ダイセンキスミレ
Viola brevistipulata ssp. minor

エゾキスミレ
Viola brevistipulata ssp. hidakana

ケエゾキスミレ
Viola brevistipulata ssp. hidakana var. yezoana

トカチキスミレ
Viola brevistipulata ssp. hidakana var. yezoana

フギレキスミレ
Viola brevistipulata ssp. hidakana var. incisa


茎葉

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茎葉

心形〜三角状心形。有毛から無毛まで変化が多い。
心形〜三角状心形。有毛から無毛まで変化が多い。
円心形〜三角状心形で,不規則に中〜深裂する。普通有毛。
心形〜三角状心形。縁に毛が生える。
心形〜三角状心形。普通葉身の裏面などに毛が出る。
心形〜三角状心形。普通無毛。
長卵形〜披針形。ぶ厚くて光沢がある。裏面は紅紫色を帯びる。無毛。
心形〜長三角形。縁に毛が生える。
心形〜長三角形。無毛。
心形〜長三角形で縁は不規則に浅裂する。

つぼみ

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つぼみ

普通黄色。北陸地方西部などでは,紅紫色を帯びることもあるが,北国では黄色。
普通黄色。
黄色。
紅紫色を帯びる。
紅紫色を帯びる。
紅紫色を帯びる。
黄色。
黄色。
黄色。
黄色。


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普通淡緑色だが,褐色を帯びることもある。無毛〜散毛。
普通淡緑色。無毛〜散毛。
淡緑色。無毛〜散毛。
紅紫色。無毛〜散毛。
紅紫色で有毛。
紅紫色で有毛。
紅紫色で無毛。
淡緑色。無毛〜散毛。
淡緑色。無毛〜散毛。
淡緑色。無毛〜散毛。

つき方
一番下の茎葉は離れてつく。
3枚の葉が輪生状になる。
一番下の茎葉は離れてつく。
一番下の茎葉は離れてつく。
一番下の茎葉は離れてつく。
一番下の茎葉は離れてつく。
3枚の葉が輪生状になる。
3枚の葉が輪生状になる。
3枚の葉が輪生状になる。
3枚の葉が輪生状になる。
つき方
分布・生育環境
北海道から福井県の主に日本海側の多雪地。低地から高山帯まで。
本州中部以北の亜高山帯以上。
北海道南西部を中心とした多雪地。低山から亜高山帯まで。
北海道南西部から東北地方北部の太平洋岸。低山地。
本州中部以北の亜高山帯。
中国地方の深山。
北海道。日高山地南部と白鳥山。超塩基性岩の岩場。
北海道。大雪山,夕張山地,日高山地。主に,亜高山帯から高山帯の林縁や草地。
北海道。日高山地。夕張山地?主に亜高山の潅木帯。
北海道。夕張山地,日高山地。主に,亜高山帯から高山帯の林縁や草地。
分布・生育環境
同定のポイント
この仲間のうちで,最も基本となる種。一番下の茎葉が離れてつき,茎が淡緑色でつぼみが黄色のものが典型とされるが,ナエバキスミレやダイセンキスミレと識別しにくいもの,また,北海道では,ケエゾキスミレと識別しにくいものも現れる。
オオバキスミレの品種。主に高山,亜高山帯に分布。節間がつまって葉が輪生状になる品種。
不規則に中〜深裂する葉が大きな特徴。同じように葉が切れこむフギレキスミレは,3枚の葉が輪生するが,本変種は,一番下の葉が離れてつく。ただし,増毛山地などでは両者の中間型があるとの報告もある。
オオバキスミレの変種。北海道南西部から東北地方の太平洋側に分布する。縁に毛が出る特徴は,オオバキスミレにも時に見られるが,根茎を横に引くことがなく,一本一本が離れて生えるのが大きな特徴。茎やつぼみが紅紫色なのも,もうひとつの特徴。
オオバキスミレの変種。小型で,葉に光沢があり,茎やつぼみが紅紫色のもの。上越地方の蛇紋岩地のものが典型品だが,オオバキスミレと連続する。
オオバキスミレの亜種。中国地方にやや離れて分布する。オオバキスミレとのちがいは,茎やつぼみが紅紫色,根茎を横に引く性質が強いなどといわれるが,いずれも環境や集団によっては一様ではない。葉の形が心形になる傾向が強く,先が尾状にならない点がよい特徴。特に,上部の茎葉では,普通オオバキスミレは基部が切形になるが,本亜種は,心形であることに注目できる。
ぶ厚くて光沢のある葉と最大の特徴。アポイ岳付近の潅木帯にはトカチキスミレも生育するが,両者の中間的なものは見たことがない。
オオバキスミレのグループは,一番下の茎葉が離れてつくが,エゾキスミレのグループは,3枚の茎葉が輪生する。本変種はそのなかで葉の縁などに毛が生えるもの。
ケエゾキスミレに似ているが,まったく無毛のもの。エゾキスミレほど,葉はぶ厚くなく,潅木帯や林縁に生える。
ケエゾキスミレに似ているが,まったく無毛のもの。エゾキスミレほど,葉はぶ厚くなく,潅木帯や林縁に生える。
同定のポイント

オオバキスミレ
Viola brevistipulata

ミヤマキスミレ
Viola brevistipulata var. acuminata

フギレオオバキスミレ
Viola brevistipulata var. laciniata

フチゲオオバキスミレ
Viola brevistipulata var. ciliata

ナエバキスミレ
Viola brevistipulata var. kishidai

ダイセンキスミレ
Viola brevistipulata ssp. minor

エゾキスミレ
Viola brevistipulata ssp. hidakana

ケエゾキスミレ
Viola brevistipulata ssp. hidakana var. yezoana

トカチキスミレ
Viola brevistipulata ssp. hidakana var. yezoana

フギレキスミレ
Viola brevistipulata ssp. hidakana var. incisa


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