ホーム > 野の花365日 > その日の花 1月5日 ナズナ
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ナズナ (アブラナ科) Capsella bursa-pastoris |
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春の七草のひとつとしてよく親しまれた雑草である。 花の盛りは3月ごろだが,暖かい地方では冬のさなかに花を見かけることも少なくない。 一見撮影の難しそうな植物だが,強い光線でも,やわらかい光線でも,また写真のような雨の日でも,それぞれの日にさまざまな表情を見せてくれるすぐれた写材のひとつである。 秋に芽生えて冬を越し春に花を咲かせて結実する越年草という生活パターンを持つ植物だが,同じようなサイクルで生活しているホトケノザとは同じようなところに生えていることが多い。 作画の上でも,愛嬌のある形のナズナと,色彩に春らしさを演出してくれるホトケノザは,いいコンビである。 【見わけ方】ナズナ属の植物は日本にはほかにない。 よく似たものの多くは果実の形がちがうので少し気をつけてみれば見まちがうことはない。 まず,タネツケバナは果実が長角果と呼ばれる線状で,湿ったところに多い。 イヌナズナは花が黄色であることも見わけのポイントだが,果実は楕円形。 マメグンバイナズナは名前どおり果実が軍配形になり花期は晩春から。 詳しくはナズナに似た仲間(会員のみ)。 【ひとくちメモ】名の由来は多説がありよくわかっていない。 主なものをあげると, 1.撫でたいほどかわいい「撫で菜」から 2.朝鮮語でナズナを意味するナジから「ナジ菜」 3.夏にはなくなるので「夏なら菜」から 4.切り刻むという意味の「ナズ」から「ナズ菜」 別名のペンペングサは,短角果の形が三味線のバチに似ていることから。 |
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