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セリ (セリ科) Oenanthe javanica |
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子供の頃,水ぬるむシーズンの遊びといえば,田の水路や小川での魚採りだった。産卵されたばかりの小鮒やおたまじゃくしが豊富な季節だ。 時折,母親が「セリでも摘もうか」とついてきたことがあった。セリの葉をおぼえたのはその頃である。以来,一人で魚採りに出かけてもなんどかセリを摘んで帰ってきた。 そのセリに白い傘のような花が咲くことを知ったのはいつ頃のことだろうか。ことによると大人になってからかもしれない。暑いさなかの田んぼにはあまり用がないので意外に花を見る機会が少ない。 今でも,花の時期よりも早春の田の縁で葉を目にすることが多い。 春らしい香りが待ち遠しい。 【見わけ方】セリはセリ科の代表種。種類が多くのしかもたくさんの属にわかれ,識別が難しいので,正確な名前を知ることを敬遠されるグループのひとつだ。 しかし,ニンジン,パセリ,トウキなど,洋の東西を問わず野菜や薬用植物として使われている種類も多い。 【ひとくちメモ】セリ摘みの際にはよく似た毒草としてドクゼリがあるので要注意。ドクゼリは地下茎が太くタケノコのような節がある。 |
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