ホーム > 野の花365日 > その日の花 2月10日 カテンソウ
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カテンソウ (イラクサ科) Nanocnide japonica |
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カテンソウはイラクサ科の植物である。春に咲くイラクサ科の植物は少ないように思いがちだが,サンショウソウの仲間やウワバミソウなどほかにもけっこうある。ただ,花が地味なので,華やかな春の花の陰に隠れてあまり目立たないのかもしれない。 花が目立つ植物のほとんどは虫媒花だが,カテンソウは風媒花なので華やかな花をつける必要がない。そのかわり,風が弱くても花粉を遠くまで運ぶことができるように,雄しべを反転させて花粉を飛散させる構造をもっている。 花は決して華やかとはいえないが,ルーペでのぞきこむと,その構造はなかなか精緻である。 【見わけ方】カテンソウ属は日本の1種で,識別に戸惑うような似た種類はない。イラクサ科ということになると,サンショウソウ属,ミズ属,イラクサ属などがある。たいてい花は雌雄別で,構造はよく似たものが多い。 【ひとくちメモ】和名は花点草。点のような小さな花がポツポツと咲く様子を表現したものだろう。センスある命名である。 |
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