ホーム > 野の花365日 > その日の花 6月6日 Rosa maximovizcii
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Rosa maximovizcii |
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初夏の頃,沿海州の内陸地方に車を走らせると,ところどころでピンクの野ばらが咲いているのにお目にかかることができる。ハマナスやカラフトイバラは沿岸地方に多いが,このRosa maximovizcii は,内陸地方の少し乾燥する気候を好むバラらしい。 ハマナスよりは色がやさしく,カラフトイバラよりもさらに小ぶりである。しかし,日本のノイバラなどよりは少し大きく立派にバラの仲間という風情を保っている。 このバラが咲いているところは,この季節,たいていお花畑になっていて,Lilium tenuifoliumというノヒメユリのようなユリや,Crematis hexapetalaというクレマチスの仲間などのお花畑になっている。 【ひとくちメモ】種小名のmaximovizcii はロシアの植物学者の名。東アジアの植物分類学に大きく貢献し,牧野富太郎も彼に標本を送っていた。日本で牧野富太郎が迫害されたとき,マキシモウィッチをたよってロシアに渡ろうとしたことは有名な逸話。 |
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