ホーム > 野の花365日 > その日の花 6月26日 ヒルガオ




6月26日[その日の暦]

 
   ヒルガオ (ヒルガオ科) Calystegia japonica

仮に早春の雑木林などにこの花が咲いていたら,誰しも歓声を上げるようなスター的野草になっていたかもしれない。やさしいピンクはカタクリやシラネアオイにも見劣りはしない。
しかし,夏のやぶに絡まって咲く姿は少々暑苦しい。早朝開いて昼頃にはしおれてしまうアサガオと比べても,いつまでも咲いているヒルガオは少々厚顔なイメージが強いかもしれない。
「朝咲く花の朝顔は,昼にはしぼんでしまいます。
昼咲く花の昼顔は夜にはしぼんでしまいます」
三好達治の詩「かよわい花」の一節である。
朝顔に比べればいくぶん花もちがよく,日中いっぱい開いているものの,やはり与えられた定めに従って生きているのは変わりない。
「みんな短い命です。けれども時間を守ります。
そうしてさっさと帰ります。どこかへ帰ってしまいます」
この詩はこう閉じられる。

【見わけ方】
コヒルガオは名のとおりやや小型で,葉の基部がほこ形に張り出す。また花柄に翼があるのもコヒルガオの特徴。

1996年6月20日 愛知県豊橋市
ペンタックスZ-1P FA★ズーム28〜70mmF2.8  f11 絞り優先オート(-0.7) フジクローム・プロビア100


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