ホーム > 野の花365日 > その日の花 7月30日 シモツケソウ
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シモツケソウ (バラ科) Filipendula multijuga |
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滋賀県と岐阜県の境にある伊吹山は,花の名山として名高い。お花畑が美しいだけでなく,この山特有の植物が多い。 石灰岩の山であること,琵琶湖を通って吹いてくる冬の季節風がまともにあたる多雪地であること,日本アルプスから少し離れた独立峰であること,そして安土桃山時代に薬草園として使われて,その頃帰化したと思われる植物が,今も永らえていること,などが主な要因だろう。 高山植物に「イブキ」を冠する和名が多いのは,日本の植物学の黎明期に,この山から多くの植物が採集されたことを示すものだが,実はこの山が,分布の西南限になっているものも多い。 盛夏には,山頂のカルスト草原は,一面のお花畑になるが、その主役のひとつがシモツケソウである。ところどころに,クガイソウの紫や,メタカラコウの黄色を従えて,このお花畑に君臨する女王の風格だった。 |
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