ホーム > 野の花365日 > その日の花 8月4日 ミヤマナデシコ
|
|
|
|
ミヤマナデシコ (ナデシコ科) Dianthus shinanensis forma alpinus |
|
南信濃村の植生調査に同行して光岳に登った。 誘ってくれたのは,金沢に住むSさんだ。Sさんはイネ科の分類では研究者としてしられているが,「野生の人」としても仲間内では有名だ。 登山靴は一切使わず,長靴かぞうりでどんな山でも歩いてしまう。木の実を採集したいとなれば,2-30mの木にもまるで猿のようにするすると登ってしまう。それでいて,かなり強い近視で,これが幸いしてか,眼鏡をはずせば,ルーペなどなくてもイネ科の小穂の細かい毛の有無まで確認できるらしい。 むろん,イネ科のみならず,植物の知識は超人的で,昆虫や鳥類の知識も,プロとして調査を依頼されるレベルにある。 彼と山を歩くと,むろんさまざまな植物の知識を吸収することができるが,それだけではなく,なんだか人類の中にもこんな野生の血が受け継がれているのかとうれしくなる。 【見わけ方】ミヤマナデシコはシナノナデシコの高山型品種。あえて区別する必要はないかもしれないが,ここで見たものは,丈が短く高山植物然として,低地のシナノナデシコとは印象がずいぶんちがって見えた。 |
|
||
|