ホーム > 野の花365日 > その日の花 8月24日 エゾフウロ
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エゾフウロ (フウロソウ科) Geranium yesoense |
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これほどまでにはかなげで,これほどまでに水滴が似合う野草がほかにあるだろうか。 初秋の根室半島で,海から湧き上がってくる霧をたっぷり含んだ風に揺れているエゾフウロを見た時にそう思った。実際,うっかり指先が触れようものなら,しずくはもちろん,花弁までもポロッと落ちてしまいかねない。 9月に入ると北海道は急に観光客が少なくなるが,道東の海岸は,秋サケのシーズンを迎えて,なんとなくそわそわしているように見えた。 エゾフウロのほか,サワギキョウ,ナガボノシロワレモコウ,エゾノコギリソウ,キタノコギリソウ,トウゲブキ,エゾリンドウ,カラフトブシなど,数え切れないほどの種類の野草が,初秋の風に揺れていた。 【見わけ方】同じような環境にはチシマフウロも咲くが,草丈はエゾフウロがくるぶしほど,チシマフウロはひざから腰ほどになる。チシマフウロは花がまとまってつくが,エゾフウロはひとつひとつの花が離れてつく。 ハクサンフウロはエゾフウロの変種で,開出毛が目立たない。どちらにも決め難いような中間型もある。 詳しくはフウロソウの仲間(高山・北地編)(会員のみ)へ。 |
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