ホーム > 野の花365日 > その日の花 11月4日 センブリ
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センブリ (リンドウ科) Swertia japonica |
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20代の頃十二指腸潰瘍を患って以来,センブリはお守りのようなものである。どこに行くにも,ひとつつみの乾燥千振をもって行く。 千回振り出してもまだ苦味がでるというので,センブリという名になったということだが,確かにごく少量でもその味は強烈だ。しかし,ほんとうに胃が痛むときには,この強烈な苦味が美味しく感じられるから不思議である。 しかし,残念ながらその薬効のために薬草としての採取が盛んで,野から姿を消しつつある。基本的に一年草なので,種子を散布する前に採取すれば次世代は育たない。 それを思うと安易に千振に頼るわけにはいかない。最近では,ほんとうに胃が痛んだときの最後の切り札としてとっておくことにしている。また,よく効く薬は生薬といえども劇薬の要素があるので,乱用はよくないという話も聞く。 |
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