ホーム > 野の花365日 > その日の花 4月6日 キクザキイチゲ
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キクザキイチゲ (キンポウゲ科) Anemone pseudo-altaica |
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スプリングエフェメラルというのは,春早く地上に現れ,花を咲かせたかと思うと夏を待たずに実を結んで消えてしまう植物のことを指す。キクザキイチゲはその代表格ともいえる。 図鑑でしか知らなかった頃は,山の奥深くにひっそりと咲くものだとばかり思っていた。現に太平洋側の地方では,そのイメージもそれほどまちがってはいない。 しかし,初めて春の雪国を訪れて驚いた。汽車の窓から,道ばたの雪が融けた地面にいたるところにこの花が顔を出しているのが見えるのである。 本来,雪国を得意とする植物である。雪の少ない太平洋側のものは,むしろ例外的な分布と考えたほうがいいかもしれない。 【見わけ方】よく似たアズマイチゲは葉の裂片の切れこみが浅くだらっとたれる。キクザキイチゲの葉は裂片が深く切れこみ,ピンと水平に張る。 詳しくはイチリンソウの仲間(本州以西編)(会員のみ)へ。 【ひとくちメモ】キクザキイチゲの花の色は地域によって白ばかりのこともあれば,白と青紫が入り乱れることもある。しかし,青紫ばかりの地域は今までに見たことがない。写真に写っている花はすべて青紫色だが,すぐ近くには白花もある。 |
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