ホーム > 野の花365日 > その日の花 4月21日 エゾエンゴサク
|
|
|
|
エゾエンゴサク (ケシ科) Corydalis fumariifolia |
|
野生の植物を研究している人は,たいてい自分の研究対象をどことなく謙遜して語る人が多い。 「めだたない」「地味」「見向きもされない」というような表現で自分の研究対象の植物を評するとき,その対象に自分の分身のような愛着と,他人とは違う独自の視点を持っていることへのさりげない自負を感ずることが多い。 エゾエンゴサクはケシ科ケマンソウ属の植物だが,この分野の研究者Fさんからのメールにも,やはりそのようなニュアンスがあった。 私が,エンゴサクに関心を持っているアマチュアの仲間が何人もいると言うと,少々驚いた様子で,「エンゴサクの仲間が,一般の人たちの関心を呼ぶとは思っていなかった」とおっしゃった。ただし「エゾエンゴサクをのぞいては」という但し書つきだった。 Fさんは,ご自身に対してもすこぶる謙虚な方だが,そのFさんをして「例外」たらしめるエゾエンゴサクは,確かに卓越した美しさである。 【見わけ方】よく似たヤマエンゴサクは苞が規則的な櫛の歯状に切れこむ。エゾエンゴサクは全縁か大きく不規則に切れこむ。 詳しくはエンゴサクの仲間(会員のみ)へ。 【ひとくちメモ】北海道のものと本州のものを別種とする見解もあるが,実態はよく研究されていない。 |
|
||
|