ホーム > 野の花365日 > その日の花 4月25日 Plagiorhegma dubia
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Plagiorhegma dubia |
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和名はタツタソウ。 戦艦龍田の乗組員が日本に持ち帰ったのでこの名があると言われる。 戦艦龍田は大正8年に完成され昭和19年に撃沈されている。それから類推すると,大正時代のシベリア出兵の時のことだろうか。 いずれにしても,誰もがこの花を見ては歓声を上げる。日本に似たものがないだけでなく,その気品のある青紫は比類なき美しさである。 もっとも,これも日本から来た人の話で,沿海州では誰も見向きもしない様子である。少し山地の道ばたでどこでも見られる普通種だからだろうか。ウラジオストクの半島を貫くメインの国道の脇でも,車窓から点々と咲いているのを確認することができる。 道行くロシア人はきっと奇妙な東洋人が何を騒いでいるのか,見当もつかないかもしれない。 【見わけ方】北アメリカの東部にはよく似たJeffersoniaという属があり,タツタソウもこの属に含める説もある。 北米東海岸とユーラシア東海岸に近縁種が隔離分布している例はいくつか知られているが,その一例である。 |
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