ホーム > 野の花365日 > その日の花 5月20日 フタマタイチゲ
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フタマタイチゲ (キンポウゲ科) Anemone dichotoma |
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ユキワリイチゲ,キクザキイチゲ,イチリンソウ,ニリンソウ...。 日本のアネモネの多くは,多少時期はずれるにせよ,早春に花を咲かせる野草だ。 しかし,このフタマタイチゲが咲く頃は,もう夏の入り口である。いや,この写真を撮影したのは6月も末だから,完全に夏といってもいいかもしれない。 日本での分布は北海道東部に限られている。千島やカムチャツカ,沿海州方面に分布の中心がある北方系の植物である。しかし,自生地周辺ではそれほどめずらしい植物ではなく,車道からでも湿り気のある湿地に点々と咲いているのがよく目につくだろう。 沿海州ではごく普通に見られ,花期でなくとも独特の葉がすぐ見つかる。 白い萼片の裏側は,交互に赤味を帯び美しい。そのようすは,イチリンソウなどと同じアネモネの仲間であることを,強く印象づけてくれる。 【見わけ方】詳しくはイチリンソウの仲間(北海道編)(会員のみ)へ。 【ひとくちメモ】茎が二俣に分かれてそこから花柄を立てるのが名の由来。日本のほかのAnemone属には同じような特徴をもつものはない。 |
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