ホーム > 野の花365日 > その日の花 8月12日 ルリトラノオ
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ルリトラノオ (ゴマノハグサ科) Pseudolysimachion subsessile |
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「イブキ」と名のつく植物はたくさんあるが,多くは植物学の黎明期に伊吹山で最初に見つかったことに由来するもので,特産種とは限らない。むしろ,伊吹山が分布の端にあたるイブキトラノオや,ひどいものでは伊吹山には産しないイブキゼリモドキなどもある。 ルリトラノオは,「イブキ」の名がつくわけではないが,れっきとしたこの山特産の植物である。その気高い美しさからしても,この山を代表する名花といっていい。 伊吹山にはよく似たクガイソウも多いが,花の色はルリトラノオの方が少し明るく,葉の色も白みを帯びている。また,クガイソウは大きな群落になるが,ルリトラノオはたいてい数本ずつ生えていて,一面の群落になることはない。 なにより,ルリトラノオは葉が対生,クガイソウは輪生することに着目すれば確実に見わけられる。 花期は,クガイソウの方が早く,7月中にピークを迎えるが,ルリトラノオは8月半ば頃が見ごろとなる。 |
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