ホーム > 野の花365日 > その日の花 8月13日 チシマキンレイカ
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チシマキンレイカ (オミナエシ科) Patrinia sibirica |
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本州の高山は,たいてい切り立った稜線の上に登山道があり,そこにいるだけで緊張を強いられる。それが魅力でもあるのだが,北海道,特に大雪山はその点が少しちがう。 典型的なのは,白雲岳から忠別沼あたりにかけての高根ヶ原だろう。ここは,稜線というより平原に近い。東側こそ切れ落ちてはいるが,西側は見渡す限り台地が続くばかりだ。しかし,平地の平原と違うところは,高山帯のため,地面に伏すように生えるハイマツやタカネナナカマドのほかには,立木らしい立木が見えないこと。 ごろごろした礫地に,コマクサやイワウメのような小型の高山植物が点々と生えている。 トムラウシ山を見放せる忠別沼付近の台地には,チシマキンレイカが点々と咲く礫地がある。ここも,山というより平原に近い。どこか外国の乾燥地帯に来たような錯覚に囚われる風景である。 【見わけ方】チシマキンレイカは別名タカネオミナエシ。低地に生えるオミナエシをグッと寸詰まりにすれば,なるほどチシマキンレイカの感じになる。 |
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