ホーム > 野の花365日 > その日の花 1月27日 ミツバコンロンソウ
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ミツバコンロンソウ (アブラナ科) Cardamine anemonoides |
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ミツバコンロンソウはタネツケバナの仲間だが,3枚の葉が輪生するのでどことなくキンポウゲ科のイチリンソウの仲間を思わせる。 同じように葉が輪生するタネツケバナにはほかにミヤウチソウがある。この種は,近年になって日本でも北海道に分布することが知られた稀な種だ。日本で見たことはないが,沿海州のハンカ湖近くでつぼみをつけているのを1個体だけ見たことがある。 最初はやっぱりイチリンソウの仲間だと思って,同行していたロシア人植物学者のZさんに「このAnemone(イチリンソウ属)はなんという種類か」とたずねると,なんとタネツケバナだという。 にわかには信じがたかったが,葉をかじってみて納得した。タネツケバナの仲間には独特のさわやかな辛味がある。 ミヤウチソウを見たハンカ湖畔はカシワ林だったが,ミツバコンロンソウが咲くのも,美しい落葉樹林であることが多い。 静謐な早春の林にふさわしいニンフである。 【見わけ方】タネツケバナの仲間では,3枚の葉が輪生するのが何よりの特徴。太平洋側よりの深山の落葉樹林に多い。 詳しくはタネツケバナの仲間(基本編)(会員のみ)へ。 【ひとくちメモ】本文にイチリンソウの仲間(Anemone)に似ていると書いたが,種小名anemonoidesは「Anemoneに似た」という意味。 |
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